会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
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文書作成日:2024/01/10
免税事業者から消費税の記載がある請求書が届いた場合

消費税の免税事業者から届いた請求書に消費税の記載があっても、問題はありませんか?

出演: … M社 経理部   … 顧問税理士

― M社 ―

M社経理部まいと顧問税理士が、打ち合わせをしています。

先生、先日、消費税の免税事業者から請求書が届いたのですが、消費税が記載されていたんです。
消費税の記載があっても問題ないのでしょうか?

インボイス制度上は、免税事業者の請求書に消費税の記載があっても問題ありませんよ。
ちなみに、消費税込みの価格でお支払いするのですよね?

はい。
消費税込みの金額で合意していますので、支払金額については問題ないのですが……。
インボイス制度がスタートしたのに、消費税を記載しても大丈夫なのかな、と思ったんですよね。

インボイス以外の請求書等に消費税の記載があっても、それだけでは基本的に問題にはなりませんよ。
問題になるのは、インボイスであることを“誤認される恐れがある”請求書等の交付です。
これは禁止されています。

誤認される恐れがある……?

はい。
たとえば、アルファベットのTを先頭に13桁の数字、つまり登録番号に類似した英数字を記載する場合、他人の登録番号を自分の登録番号として記載する場合、などですね。
こういった場合には、インボイスと誤認される恐れがあると考えられています。
国税庁から公表された「多く寄せられるご質問(令和5年12月15日更新)令和5年11月13日公表分」の問Cに記載されていますので、ご参照いただくとよいでしょう。

では、消費税の記載があっても“誤認される恐れがある”請求書には該当しないんですね。

そうですね。
実際、請求書を確認した際に、インボイスと誤認しましたか?

いいえ。
この方は免税事業者だとおっしゃっていましたし、登録番号の記載がどこにもありませんので。

そうですよね。
そういうことです。
まあ実際に誤認したかどうかまでの実績は問われず、誤認の「恐れ」があれば禁止行為に該当することになりますが、基本的に消費税の記載があることだけで誤認の恐れがあるとはいえないかな、と思いますよね。

確かにそうですね。
理解できました。

それはよかったです。

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